雑感等

音楽,数学,語学,その他に関するメモを記す.

音律の表現

不等分音律や微分音律における周波数比は、だいたい次式で表されそう。

 \prod_{k} {p_k}^{\frac{n_k}{m_k}}

ここで p_kはk番目の素数 n_kは整数列、 m_kは1以上の自然数列。

もちろん、「純正長三度は約386 centだから、周波数比は 2^{\frac{386}{1200}}で表され、確かに上式で表せる」などという話ではない。

(純正長三度は  \frac{5}{4} = 2^{\frac{-2}{1}} \cdot  3^{\frac{0}{1}} \cdot  5^{\frac{1}{1}}と誤差なく書くべき。)

純正音程を表現できることに加え、純正音程を等分する操作(n乗根)も含めて、誤差なく表現できることが重要。

ミーントーン五度: \sqrt[4]{5}=2^{\frac{0}{1}} \cdot  3^{\frac{0}{1}} \cdot  5^{\frac{1}{4}}

ヴァロッティ・ヤング音律の狭い五度: 2^{\frac{13}{6}} \cdot 3^{\frac{-1}{1}}

1/8スキスマ・テンペラメント*1の五度: \frac{10^{\frac{7}{8}}}{5} =  2^{\frac{7}{8}} \cdot 3^{\frac{0}{1}} \cdot 5^{\frac{-1}{1}}

31平均律の1ステップ: 2^{\frac{1}{31}}

このページ(MT¡¦²»³Ú¡¦²»Î§½¸ なんか文字化けしてる)を見て音律の界隈なら絶対既知だろうけど書いておきたくなった。

音律を表現するsclファイルでは、cent表記と分数しか使えなくて、音律の表現としては必ず誤差が生じる。

一方、音律を正確に表現するため一般的な数式を扱うとなると、構文解析などの処理が面倒で、音律の表現としては重過ぎる。

上式なら、構文解析よりはシンプルに処理にできるだろうし、誤差なく音律を表現できる。

cent表記にする際の誤差が嫌いだからこういう表現も使えるようになってほしい。