雑感等

音楽,数学,語学,その他に関するメモを記す.

適切なアナロジー

良いアナロジー
www.youtube.com

理解しやすく適切なアナロジー/対応関係を見つけるのは難しい.
もの同士の共通点を挙げて,そこから演繹した「何か」が正しいことは,稀ではないか?

和声では,根音五度下降が自然に聞こえることを,「重力による落下」というように表現することがある.
これは,物理モデルによるアナロジーだ.

私はこれがこじつけっぽいと感じる.なぜなら,根音の移動にしか言及できないからだ.
三度進行の説明には,三和音の存在を仮定しなければならないことがある.
私は,理論はシンプルであるべき―少数の原理から多くの事柄が説明されるべきだと考える.
そのため,「根音進行」,「三和音の存在」など,仮定すべき命題が多いことは,理屈っぽいが理論でないと考える.

私の悪癖として,偶然の対応を見つけると,何も仮定していないのに何か意味ありげにとらえることが挙がる.
kazmus.hatenablog.jp
意味関連など実際はない.あるいは関連を説明するには,雑多な仮定が必要かもしれないのにだ.

今の私にとって,何かが関連していてほしいと思っているのは数学だ.
群,環,体,圏が音楽に結び付くだろうか?
私は高度な数学について無知だから,これは希望的観測によるものだ.

音楽・数学について述べたが,語学はどうだろう?
国語学習は母語からの類推だろうか?
英語,ドイツ語の授業を受けてみて,母語からの類推は少ないように感じた.
そもそも母語の仕組みを意識していなければ,類推できない.
言語自身に規則性があっても,言語は言語であり,音楽・数学から類推できるものは少ないように思う.