再帰的構造・和声・英文・直読直解
英文を前から読むように,音楽を前から読む
再帰的構造を持つという点は,和声と英文に共通する.また,時間に沿って進む点も共通する.
一方,両者を時間に沿って分析することは,英文学習においては「直読直解」として研究される.しかし,和声分析は「返り読み」が主であるように感じる.音楽は時間に沿って流れるから,前後に行きつ戻りつして分析することは,聴き手の感覚にそぐわない分析結果をもたらすように考える.
和声学習や和声分析で,(シェンカー分析等とは対照的に)小さな範囲を時間に沿って分析する方法が必要と感じる.具体的には以下のようなことを確立させる必要があると感じる.
- ある和音から次の和音へ移った時の感覚
- 音楽的な断絶(遠隔調転調など)があったとき,聴き手が新たな調の確定を感じるまでの流れ
- 曲冒頭のアウフタクトがあったとき,拍頭を確定させるまでの流れ