文献[1]でロジスティック写像のリアプノフ指数を解析的に求めるために,不変測度とフロベニウス=ペロン方程式について述べていた.
- ロジスティック写像:
以下では不変測度とフロベニウス=ペロン方程式の詳細についてまとめる.
不変測度(不変密度)がフロベニウス=ペロン方程式を満たすことの証明
- 不変測度:
- フロベニウス=ペロン方程式:
- フロベニウス=ペロン方程式に不変測度を代入する.
は極限のに依存しないから,を移動する.
- 積分と総和の順番を変える.
- を用いる.
上式までの変形から,で表される不変測度をフロベニウス=ペロン方程式に代入すると,不変測度がで表されることが示される.
が成立しなければ不変測度をフロベニウス=ペロン方程式を満たさない.不変測度をフロベニウス=ペロン方程式を満たすためには,が「定常状態」であれば良い.
- 従ってが成立すると仮定する.
以上から,不変測度(不変密度)がフロベニウス=ペロン方程式に対して不変であることを示した.